プノンペンでは、やはりこの拷問博物館が観光のスポットになります。
2ドルの入場料を払うことによって中に入ると大した緊迫感も感じることもなく建物へと向かっていけます。でも、独房のような場所へと入った瞬間に一気にぞっとします。
まずは、吊り上げられた人が眺めたであろう木です。この木の花は白く、当時と同じように花びらを落としていきます。当時は赤く色づけされたのでしょうが、今は白いままです。
この木の丁度右側に3メートルほどの高さの鉄棒があり、収容された人が気を失うと、甕に頭を突っ込まれていたということでした。現在は、この甕は少し欠けています。
たくさんの人の顔写真が展示されています。写真の顔は結構意思の強そうな目をした人々が並びます。弱そうな人も当然いますが、私は、強そうなものが多く見うけられた印象です。
他にも、クメール・ルージュで生き残った数人の人の写真もありますし、殺害後の写真もあります。
生きながら生体解剖された人はこの部屋で処置を受けたとのことでした。そとの青々とした葉を見ながら薄れ行く激痛に受刑者は何を感じたのでしょう。
よく、アウシュヴィッツなどでは、コンセントレーション・キャンプ(強制収容所)などと、こういった施設のことを言いますが、ここでは、エクゼキューション・キャンプ(処刑収容所)などとかかれておりました。それだけ、生き残れる人が少なかったからということなのかもしれません。